投資信託で投資するメリットとデメリット|NISA・iDeCoとの活用方法も解説
投資信託は、投資初心者からベテランまで幅広く利用されている人気の金融商品です。この記事では、投資信託のメリットとデメリット、さらにNISAやiDeCoといった国の優遇制度との組み合わせ方、売却時の注意点についてわかりやすく解説します。
投資信託のメリットは?
1:少額から投資を始められる
投資信託は 100円から運用をスタート可能。
たとえば1,000円だけ投資してみて値動きを体感し、慣れてきたら投資額を増やすというステップアップができます。株式を直接買うと数万円以上必要になるケースも多いですが、投信なら「お試し感覚」で始めやすいのが魅力です。
2:分散投資でリスクを軽減できる
投資信託は「株式」「債券」「不動産(REIT)」「海外資産」などを組み合わせて運用されるため、1つの商品に集中投資するリスクを下げられる仕組みになっています。
例えば、日本株が下がっても海外債券が上がれば、全体のリスクは軽減されます。初心者にとって「自動的に分散投資できる」という点は大きな安心材料です。
3:専門家に運用を任せられる
投資信託は、ファンドマネージャーという専門家が運用を行います。
株式投資のように日々チャートを見て売買判断する必要がないため、忙しい会社員や主婦の方でも安心して投資を継続できます。
4:個人では難しい国や市場にも投資できる
投資信託を通じて、アメリカやヨーロッパなど先進国はもちろん、ベトナムやインドなど新興国にも投資できます。
個人が直接こうした市場に投資するのはハードルが高いですが、投信なら簡単にアクセスできるのが大きなメリットです。
投資信託のデメリットは?
1:手数料がかかる
投資信託には以下のようなコストがあります。
- 購入時手数料(販売手数料):購入時にかかる費用
- 信託報酬:運用中にかかる管理費用
- 信託財産留保額:売却時に一部かかる場合あり
インデックス型はコストが低く、アクティブ型は高めの傾向があります。投資対象が同じであれば、できるだけ信託報酬が安い商品を選ぶのが基本です。
2:元本割れのリスクがある
投資信託は預金とは違い、元本保証はありません。
運用がうまくいかないと基準価額(時価)が下がり、購入時より売却額が少なくなる場合もあります。特に短期的に売買を繰り返すと損失につながることもあるため、「長期投資」を基本に考えましょう。
NISA・つみたてNISA・iDeCoで投資信託を活用する
投資信託の魅力をさらに高めるのが、国の税制優遇制度です。
NISA(少額投資非課税制度)
- 年間120万円までの投資が 最長5年間非課税
- 配当や値上がり益も対象
※2024年からは「新NISA」に移行し、より長期・大きな非課税枠が利用できるようになっています。
つみたてNISA
- 年間40万円までの投資が 最長20年間非課税
- 対象は金融庁が選定した低コスト・長期向け投資信託のみ
長期の資産形成を目指すなら、つみたてNISAが特におすすめです。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
- 掛金が全額所得控除される(節税効果大)
- 運用益も非課税
- 受け取り時も退職所得控除や公的年金控除が適用
「老後資金を作りたい」「節税しながら投資したい」という人に適した制度です。
投資信託を買った後にチェックすべきこと
投資信託は「買って終わり」ではありません。運用状況を定期的にチェックしましょう。
- 週次・月次レポート:基準価額の推移や投資対象の内訳を確認できる
- 運用報告書:決算ごとに発行され、値動きの要因や運用方針が詳しく解説されている
また、投資対象に関連するニュース(例:日経平均の動向、アメリカの政策金利など)に目を通すと、基準価額の変動理由を理解しやすくなります。
投資信託を売るときの流れ
長期保有を前提とした投信は、日々の値動きに一喜一憂する必要はありません。
例えば「老後資金を準備するために30年間積み立てる」といった目的なら、その資金が必要になった時が「売り時」です。
売却の流れは以下の通りです。
- 解約したい口数または金額を指定して売却注文を入れる
- 約定日(注文成立日)が決まる
- 約定日から数営業日後に代金が入金される
※国内資産の投信なら4~5営業日後、海外資産が多い場合は8営業日程度かかることもあります。
👉 「注文したらすぐ現金化できるわけではない」という点はしっかり理解しておきましょう。
まとめ|投資信託は少額・分散・長期投資に最適
投資信託には「少額から始められる」「分散投資できる」「専門家に任せられる」といった大きなメリットがある一方で、コストや元本割れリスクも存在します。
しかし、NISA・つみたてNISA・iDeCoと組み合わせれば、税制面のメリットを活かしながら効率よく資産形成を進められます。
投資信託は「コツコツ長期的に積み立てる人」に向いた商品。将来の資産づくりのために、ぜひ活用を検討してみてください。
コメント