株式を売るとき、何を目安にすべき?
『1,000円で買った株が1,100円になったら売りますか?それともまだ持ち続けますか?』
この問いに、すぐ答えられる人は多くありません。『きっともっと上がるはず…』『でも下がったらどうしよう』——そんな揺れる気持ちは、投資初心者なら当然です。
この記事は、そんなあなたの“売るべきか悩む瞬間”に寄り添い、冷静な判断へ導く道しるべです。自分の投資スタンスを固め、売りのルールを明確にすることで、株を安心して手放す勇気が自然と湧いてくるでしょう。
1:投資スタンスを考えることが大事
「1,000円で買った株が10%上がって1,100円になったら売るか?」と聞かれて、即答できる人は少ないのではないでしょうか。
多くの人が「なんとなく売る」「いや、もっと上がりそうだから持ち続ける」と感覚で判断しがちです。しかし、明日の株価を正確に予想できる人は誰もいません。
だからこそ、まずは自分がどんな投資スタンスで株式投資をするのかを考えておくことが重要です。
- 短期売買(デイトレード・スイングトレード)
数日〜数週間単位で売買を繰り返し、小さな利益を積み重ねていくスタイル。例えば「2%値上がりしたら即売る」など、細かいルールを設ける人もいます。 - 長期投資
数年単位で株を保有し、配当金や株主優待を受け取りながら、将来的な株価上昇を狙うスタイル。トヨタやソニーのような大手企業に長期で投資し、数年後の値上がりを期待するケースなどがこれに当たります。
長期投資の場合でも「企業の業績が悪化した」「不祥事が発覚した」など、株価を大きく下げるリスクが出たときには、迷わず売る判断も必要です。
2:株式を売る目安をあらかじめ決めておく
投資においてよくある失敗は「もっと上がるかも」と欲をかいて売るタイミングを逃し、結局下がってしまうことです。これを避けるためには、あらかじめ売る目安を決めておくことが有効です。
例えば──
- 「購入価格から+20%になったら売る」
- 「株価が下がって-10%になったら損切りする」
このように数値でルールを決めておくと、感情に流されず冷静に売買できます。
特に初心者は「欲張りすぎない」「損失を広げない」ために、シンプルなルールを持つことをおすすめします。
3:株式の注文方法は2種類ある
実際に売買するときには「どうやって注文を出すか」も理解しておく必要があります。株式の注文方法には、大きく分けて指値(さしね)注文と成行(なりゆき)注文の2種類があります。
- 指値注文
「この金額で売りたい(買いたい)」と値段を指定する方法。
例えば「1,200円になったら売る」と設定しておけば、その金額に達したときに自動的に売却できます。 - 成行注文
値段を指定せず「今すぐ売りたい(買いたい)」という注文方法。
すぐに取引が成立する反面、思ったより安い価格で売れてしまう可能性もあります。
初心者は、冷静に売買するために「指値注文」であらかじめ目安を決めておく方が安心です。
まとめ
株式を売るときに重要なのは、自分の投資スタンスを明確にすることと、売る基準を数値で決めておくことです。
「なんとなく」で判断していると、利益を逃したり、損失を拡大させたりする原因になります。
- 短期か長期かを決める
- 売却ルール(利益確定・損切り)を設定する
- 指値・成行を使い分ける
こうした基本を押さえることで、株式投資をより安定したものにすることができます。
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